YUKO――「何してもうまくいかないんですよ!! 一体、私の何が悪いんですか?(ややキレ気味……)」
菊乃――「まあそう焦らないで。ちょっと化粧ポーチを拝見してもいいですか?」
YUKO――「化粧ポーチとか、持ち歩かないんです。お化粧しない日は」
菊乃――「YUKOさん、今日はお仕事お休みだったんですか?
違いますよね。
お化粧、会社にして行かないんですか? なんで?
え、朝、時間がない……。
会社遠いんですか? 通勤時間、30分? 近いですね。
でも朝はギリギリまで寝ていたいからお化粧している時間はない?
今日は特別なことはないから大丈夫かなって、はーそうなんですね。
仕事終わりに何かある日は、化粧道具を持ってきて会社でしてから出掛けるから大丈夫……なるほど、そうですかー(遠い目)」
YUKO――「あ、はい。(もー、なんなの? 私はステキな出会いが欲しいだけ。バッグと何の関係があるってゆうの!?)」
菊乃――「このバッグ、フチがすり切れて糸が出てますね……。今日はお天気が悪いから予備用とかですか?」
YUKO――「いえ、普通に使ってます……」
菊乃――「そう、ですか。中を拝見っと。えっ!? このお弁当袋に水筒……こここ、これって一体……」
YUKO――「ああ、学生の時から使ってるものです。私、物持ちが良くて。まだ使えるから捨てるのももったいないし。基本的に使えなくなるまで使うんですけれど」
菊乃――「えーっ、でも、こんなバッグ持って出会いの場に行っても声掛けられなくないですか?
物を大切にする気持ちは悪いことではないですが、色気もなんにもないですよね~。
メイクだって、いざという時だけで、ナチュラルにできます?
趣味でやってるコーラスで舞台に登ることがあるから大丈夫?
舞台メイクとナチュラルメイクは違いますが、ああ、気にしたことないですか……。
それと、さっきから気になってたんですが、ワンピースに……毛玉がたくさん。
それから、ヒートテックですかね、えりからすっごく見えてるんですが、それは見せてるんですか?
靴は、どこで買っていますか?
激安で有名なチェーン店ですか、大人の女性の靴も売ってるんですね、知らなかったです」
YUKO――「えっと、えっと、えっと…… (そんなこと言われても……そんなところ男性は見ないんじゃないの!? なんかもうイヤ、菊乃さんて怖い!)」