【第5回】大嶋信頼氏 連載コラム/心のわだかまり、劣等感はこの方法で消えていく

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劣等感はほっておけば消えるもの

プライドが傷つくようなことを言われて凹む。

ほめてもらいたいのにほめてもらえずに嫌な思いをする。

周りが自分より優れていると思い、劣等感がますます強くなる。

「自分はやっぱりダメなんじゃないか」
「誰からも認めてもらえない存在なんじゃないか」

……そんなふうに思うことはありませんか?

「あのとき、あの人に言われたひとことが忘れられない……傷ついた!」「あいつムカつく!」と思ったとき、脳内に「怒りのホルモン」が分泌されます。

この「怒りのホルモン」、実は不思議なことに分泌されれば分泌されるほど、効き目がなくなっていくんです。

何度もあの人に言われたことを思い出して、「ムカつく!」と繰り返し怒りのホルモンが分泌されていると、だんだん怒りのホルモンが効かなくなっていきます。すると、「劣等感を触られた怒り」がいつの間にか消えていくのです。

これは動物の神経やホルモンの特徴で「消失」という現象です。

時間の経過とともに、神経の反応やホルモンの効き目が消えていきます。

よく「時間が解決してくれる」というのは、この「消失」という現象があるからなんです。

だから、本当は何もしないで淡々と生活していれば「あれ?心のわだかまりも、劣等感も消えちゃった」という現象が起こるはず。

心のわだかまりや、劣等感なかなか消えない、というイメージがあるかもしれませんが、意外と簡単に消えていくものなんです。

劣等感が消えないのは「回避」してしまうから

「そうはいっても、いつまでたってもわだかまりも、劣等感も消えないんですけど!」という人がいます。

これは実はふたつの原因が関係しているんです。

ひとつ目は「回避」です。

少し難しいですが、「人間の神経」を例にして、「回避」の説明をしていきます。

人間の神経の中で、「興奮の消失」が起きにくいのは「視神経」(目の神経)です。

目の神経が興奮し続けているから、私たちは風景を見たりこうして文字を読んだりすることができています。

このとき、一点だけを凝視して視点を一切動かさないようにすると、見えているものが写真のネガのように白黒になり、やがて普段と同じようには見えなくなります。

これは、一点に集中することで神経の興奮が消失してしまい、「色を認識できなくなっちゃった!」となるからなんです。だから、目はいつもちょこまかちょこまか動いているんです。

「心のわだかまりや劣等感」が消えない人は、この視神経のように「ああでもない、こうでもない」と不安や恐怖、そして怒りなどと向き合わないで逃げてしまいます。

これを「回避」と言います。

視神経のようにちょこまかと「回避」をすることで、神経の興奮が消失することがないので「わだかまりが取れない!劣等感が消えない!」となっちゃうんです。

そして「回避」するための手段として、「人に相談する!」という方法があります。

これが劣等感が消えない、二つ目の原因になってしまうのです。

人に相談したらますます劣等感がひどくなる!

ああでもない、こうでもない、と自分の中でわだかまりを感じているので、不安や怒りを回避するために、「パートナーのことがムカつくんですけど!」と友だちに相談したとします。

ここでさらなる悲劇が起こってしまうのです。

動物は「自分よりも下の立場の相手が自分よりも優れたものを持っている」というときにビビビッ!と「嫉妬の発作」を起こします。

「相談する」というのは「相手より下の立場」になる、ということ。

悩みを相談した時点で、友だちよりも自分は下の立場になります。

そんな下の立場の相手が、自分より優れたもの(容姿、才能、状況など)を持っていると感じると、脳内でビビビッ!と発作を起こして「嫉妬人格」になってしまいます。

友だちは発作を起こしているので、「どうしていつまでもそんな相手と付き合っているの?」とか、逆に「もっと相手のことを考えてあげなきゃダメだよ!」と神経の興奮を煽ります。

また、こちらの悩みを無視する、アドバイスをしないなんていう嫉妬の仕方もあって、とにかく、こちらの神経の興奮を煽るような態度を取られてしまうんです。

するといくら相談しても「わだかまりが消えない!」となってしまいます。

どんなに信頼できる友だちでも「嫉妬の発作」は動物的なものなので、友だちはコントロールできなくて足を引っ張るようなことを言ってしまったりやってしまったり。

「なんとか助けて欲しい」と思って相談することが逆効果だったりするんです。

そこで、一般的な「心のわだかまりや劣等感」に対する対処法って「消失」になりますから「淡々と向き合っていればそれは消えていきますよ!」ということになります。

いろんな難しい心理療法の名前がついているのですが、結局は「習うよりも、慣れろ!」ということだったりするんですね。

これを読んでいる方は「そんな面倒なことをしたくない!」とか「淡々と向き合えたら苦労しない!」と思っているのかもしれません。

そんな方の為に「ものすごい簡単な方法!」を紹介しちゃいましょう。

劣等感を無視できない方のために、とっておきの秘策!

私は「脳のネットワークがある」という仮説を立てています。

脳と脳が無線LANのようなネットワークになっていて「遠く離れた人でも相手の脳にアクセスできちゃう!」という仕組みです。

だから「虫の知らせ」というものを信じていますし、「もしかしてあの人が!」と遠く離れた人の安否がわかってしまったりします。

また、この脳のネットワークの周波数って現代の化学じゃ測れないんです。ということは「光よりも早くて時空を超える」という可能性がある、と考えてみます。

ですから、未来の自分の脳とネットワークでつながると、夢の中で見たことが、現実の世界で起きて「あ!この場面、夢の中で見た!」ということが起きます。

ここで「心のわだかまり!」ついて考えてみましょう。

今の自分は「この先ずっと心のわだかまりが取れないかも!」と思っています。そこで「1年後の自分」と未来の自分の脳にアクセスして「先取り!」をしちゃいます。

一年後っていろんなことを経験していると思うんです。

いろんな意味で成長している自分の脳にアクセスしてみて、「1年後の自分はこの心のわだかまりをどう対処するのかな?」と確かめてみるんです。もし「あれ?わだかまりは1年後じゃ消えていないや!」となったら「2年後の自分」、「3年後の自分」という感じで確かめてみるのです。

私の場合は「あんたの本は読んだけど内容がよくわからない」と言われて、悲しい気持ちになることがあります。

その言葉が引き金になって、「いつまでもあの人の言っていることが消えない!」と思ったりします。

「劣等感が刺激されて書くのが怖い!」となっているときに、「1年後の自分」「2年後の自分」「3年後の自分」…と想像してみます。

そして、「5年後の自分!」を想像したときに、「フワ~!」とそれまで狭かった視野が広がった感じになって「何も不安を感じない!」という安堵感に包まれます。「嫉妬の発作を起こしている人」というのが一切関係なくなって、安心感に包まれているんです。

「5年後の自分の脳ってすげ~!」とちょっと感動します。

「何、この嫉妬がまったく関係なくなっている感じって!」とびっくり。

未来に希望が持てるようになってくると同時に「これを先取りしちゃったら、未来の自分ってどうなるのかしら?」とものすごく楽しみになります。

そうなんです。嫉妬の発作を受けて、わだかまりや劣等感に足を引っ張られそうになったら、「5年後の自分」の脳をまねて、未来の脳のスキルを先取りして、成長することができるんです。すると、どんどん未来が変わっていきます。そして、自分の周りもものすごいスピードで変化していくんです。


【第1回】大嶋信頼氏 連載コラム/ 自分より「良い境遇の人」「優れている人」を見ると嫉妬してしまう

【第2回】大嶋信頼氏 連載コラム/嫉妬が起きる仕組み

【第3回】大嶋信頼氏 連載コラム/嫉妬されて足を引っ張られなくするコツ

【第4回】大嶋信頼氏 連載コラム/「文章が下手…」「容姿に自信がない…」自分を苦しめる劣等感


大嶋信頼氏プロフィール:米国・私立アズベリー大学心理学部心理学科卒業。アルコール依存症専門病院、周愛利田クリニックに勤務する傍ら東京都精神医学総合研究所の研修生として、また嗜癖問題臨床研究所付属原宿相談室非常勤職員として依存症に関する対応を学ぶ。嗜癖問題臨床研究所原宿相談室室長を経て、株式会社アイエフエフ代表取締役として勤務。現在株式会社インサイト・カウンセリング代表取締役。ブリーフ・セラピーのT.F.T.(Thought Field Therapy)を学び認定トレーナー資格取得。
ブリーフ・セラピーのFAP療法(Free from Anxiety Program)を開発し、トラウマのみならず多くの症例を治療している。 著書に、『言葉でホルモンバランス整えて「なりたい自分」になる!』『それ、あなたのトラウマちゃんのせいかも?』『無意識さんの力で無敵に生きる』 『支配されちゃう人たち』 『ミラーニューロンがあなたを救う!』(以上、青山ライフ出版)、『サクセス・セラピー』(小学館)、共著『児童虐待〔臨床編〕』(金剛出版刊)、『「いつも誰かに振り回される」が一瞬で変わる方法』『「すぐ不安になってしまう」が一瞬で消える方法』(以上、すばる舎刊)がある。


【大嶋信頼氏の書籍】

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