「なぜ授業中に騒いではいけないのか」を説明できますか? 小学生男子の育て方
「男の子は大変だ」とよくママたちは口にします。
「よく物を壊す、振り回す」「ショッピングセンターなどですぐいなくなる」「力が強くて押さえつけるのにひと苦労」など、個人差はあるものの、全体的に女の子より育てるのが大変と思うママが多いようです。
小学生になれば、ちょっと大人になって落ち着きますが、今度は勉強や塾、友だち関係など幼児期とは別種の悩みが発生します。
で、今回ご紹介する本はこれ。
『落ち着かない・話を聞けない・マイペースな 小学生男子の育て方』(松永暢史 著)
「小学生男子の育て方」です。
「マイペースな反面、ナイーブで甘ったれ」「友だちとすぐケンカをする」「ちゃんと授業を聞かない」など小学生男子特有のお悩みや不安を取り除くために書かれた本。おお~、まさにうちの子だと思ったママ、ぜひご一読してみてください。小学生男子の生態がとってもよく分かります。
今回は、本書から小学生男子の育て方のポイントを少~しご紹介します。
とにかく「謝り上手」に
小学生になると友だち関係のトラブルや授業態度(きちんと座れない)などで、学校からお呼び出しがかかることもよくあります。私の友人ママは「お子さまが、友だちの鉛筆を折りました」という内容で、呼び出しを受け、先生から親子で注意されたそう。
先生から学校での様子や態度をこと細かく教えていただけるのは、ありがたいのですが、「うちの子はダメなのかも……」「どうしたらちゃんとしてくれるんだろう」とプレッシャーを抱いてしまう親御さんも多いのではないでしょうか。
元気で活発な男の子ほど、「授業態度」や「友だちとのトラブル」などで呼ばれることが多いとか。
本書では「男の子のは親とは、いろいろ言われるものである」と開き直りも重要といいます。先生の言うことをまともに受けて落ち込んだり、真っ向から反発したりせず、参考意見として聞けばいいと。ただ、必要なところではしっかり謝ることが肝心だそうです。周囲に迷惑をかけながら成長するのが男子の特性。とにかく「謝り上手」になりましょう。
男子は理屈の生き物。理屈で説明すると納得する。
先生からの注意には親がとにかく謝っておくのが基本ですが、悪いことをしたのであれば、しっかり子どもに反省させなくてはいけません。「なんであなたはちゃんとやらないの!」と頭ごなしに叱ったりしても、子どもは余計に反発したり、親の言うことを無視します。本書では、理屈で子どもに説明すると、小学生でも意外に納得するといいます。
特に男子は理屈の生き物であり、人から理路整然と言われれば、頭に入るようです。例えば、「授業中にしゃべってしまうこと」を先生から注意された場合、「なぜ授業中に騒いではいけないのか」を理屈で説明しましょう。本書のお手本例はこちらです。
「ひとりで勝手にあそんでいるときは、やりたいことをすればいいけれど、みんなで何かするときに一番やっちゃいけないのは、人の邪魔をすることよ。それは自由とは言わないよ」(本書p68より)
ほお、なるほど。女子にこれを言うと、「もお、まわりくどくてめんどくさいわっ!!」ってケンカになりそうです。男子は理屈の生き物、と覚えておくと親も冷静に子どもに対応することができそうですね。
本書は、小学生男子特有の行動や特性、学校生活をうまく乗り切る方法、小学生の時期にさせたい大切なことなど幅広く紹介されています。 心も身体も大きく成長する小学生時代を有意義に過ごすために、ぜひママたちに読んで頂きたい一冊です。
内容
小学生の男の子を育てるには、幼児期とはまた違う大変さがある。それは学校という、集団生活で起こる大変さ。先生の話を聞けない、授業中に勝手なことをする、集団行動で違う行動をとる、いきなりしゃべりだしたり、歌ったり踊ったり…。
つまり、周りが全然見えていないマイペース。成長すればきっと変わってはくるのだろうし、おおらかに育ててあげたいけれど、学校が先生が、それを許してくれない。親は頭を下げっぱなし…。また、宿題など勉強をさせたりするのも一苦労。習い事も続かない…。
ちょっと<多動>気味な男子をどう育てたらいいか。自らを多動症と称し、数々の多動男子を一流校に入れてきた松永先生。「ウルトラガキンチョ」男子を上手にコントロールし、伸ばしていくコツを教えます!
目次
第1章 親は謝ってばかり…マイペース男子に悩みが尽きない!
第2章 学校生活をうまく乗り切る方法を覚えましょう
第3章 7歳から男の子はこう育てていきなさい
第4章 ハマったらとことんやる。それが彼らの勉強スタイル
第5章 やがて来る、ひとり立ちのときのために